【体に優しい自然素材】シラス壁とは?効果やメリット・デメリットを解説
シラス壁は100%自然素材の内外装材です。内壁・外壁に施工することで、味わい深い雰囲気の建物に仕上げることができます。そして、シラス壁の最大の魅力はさまざまな効果がある点です。シラス壁を内装に採用すると室内の空気環境を良くしてくれるため、快適に暮らすことができます。今回は、シラス壁の魅力についてたっぷりお伝えします。デメリットも合わせて理解し、採用を検討してみてくださいね。
Contents
シラス壁とは?
シラス壁とは、シラス(白洲)を主原料とした壁用の建築材料のことを指します。シラスとは、2万年以上前に火山から噴出したマグマが冷やされて蓄積されたものです。約10年前から着目され始め、住宅の内外装に使われるようになりました。
シラスに含まれる成分を見てみましょう。
参考ページ:シラスを知る 高千穂シラス~100%自然素材の健康・省エネ建材
シラスの主成分は「珪酸」で、他にもさまざまな成分が含まれています。100%自然由来の素材ということがわかるでしょう。
シラス壁の効果
シラス壁の効果を紹介します。
消臭効果
シラス壁には消臭効果があります。ペットやタバコなどの気になるニオイを消臭するため、家の中はいつも快適です。室内壁全体に施工すれば、空気清浄機に頼らず生活できます。
実際の実験では、シラス壁がある部屋では30分間でほとんどのニオイを消臭できたため、即効性も期待できます。鍋や焼き肉をしたときも次の日には臭いが気にならない、快適な空気環境の家を作ることができるでしょう。
調湿効果
シラス壁は調湿性にも優れています。シラスは無数の穴が開いた構造をしており、その穴に湿気を吸収することで、調湿することが可能です。実際にシラスの主成分である珪酸は、除湿剤の主原料としても使われています。湿度の高い夏場は湿気を穴に吸収し、からっとした室内環境を実現します。反対に、乾燥する冬場は穴に吸収している湿気を放出するため、適度な湿度を保つことが可能です。適切な湿度だと、空気が冷暖房されやすいため省エネ性も高まります。また、結露対策としても役立つでしょう。
除菌効果
シラス壁には除菌効果もあります。シラスに含まれる酸化チタンに光が当たると、スーパーオキサイドイオンとOHラジカルという物質が生成されます。これらの物質が近くにある有機物と酸化還元反応を起こし、有害物質が無害化するという仕組みです。
また、シラス壁はマイナスイオンを発生させるため、空気を清浄する機能も持ち合わせています。
シラス壁のメリット
シラス壁のメリットを紹介します。
100%自然素材なので身体に優しい
シラス壁は100%自然素材のため、身体に優しいという点が1番の特徴です。化学物質を一切含まないため、アレルギーや喘息に悩む方でも安心して生活することができます。また、他の家具や建材から放出される化学物質も吸着して再放出しないため、どんどん室内の空気環境が良くなる点も魅力的です。
快適な空気環境で生活できる
シラス壁の調湿・消臭効果により、快適な空気環境で生活することができます。ニオイや乾燥などを感じずに日々暮らせるのは魅力的ですよね。また、室内の結露なども起こりにくいため、建物にカビが発生する可能性も軽減させることができます。
冷暖房費を抑えることができる
シラス壁は高い調湿効果があるため、室内が快適な湿度に保たれやすいです。そのため、冷暖房がしやすい空気環境になり、少ないエネルギーで部屋を暖めたり冷やしたりできます。冷暖房にかかる高熱費も抑えられる、省エネ性の高い内装材と言えるでしょう。
クロスでは出せない優しい風合いを楽しめる
シラス壁はサラサラとした砂のような粒子なので、クロスでは出せない風合いを出すことができます。珪藻土とは異なるマットな手触りを楽しめるでしょう。手塗りだからこそ実現できる凹凸感や、自然素材ならではの優しい色合いも魅力的です。シラス壁は着色にも化学物質は使われておらず、天然の鉱物顔料が使用されています。そのため、紫外線にも強く色あせや劣化が起きにくく、長い間美しい状態を保つことができる点も魅力です。内外装を落ち着いた雰囲気にしたい場合やナチュラルテイストに仕上げたい場合にぴったりでしょう。
さまざまな仕上げ方法の中から選べる
シラス壁は職人さんの手によって施工されるため、オリジナリティのある内外装に仕上げることができます。シラス壁の塗り方はさまざまです。ヘアライン・コテ仕上げなどで模様を付けても良いですし、サラサラとした手触りを活かしてフラットに仕上げても良いでしょう。自分のイメージに合った仕上げ方で、内外装のデザイン性を高めてくださいね。
シラス壁のデメリット
シラス壁のデメリットを紹介します。
クロスやサイディングと比較して初期費用がかかる
シラス壁は天然素材のため、安価な建築材ではありません。工場で大量生産できるクロスやサイディングと比較すると、初期費用がかかる点がデメリットです。また、施工方法も工業製品と比べて手間がかかるため、職人さんへの施工費も上乗せされます。初期費用はかかりますが、住んでからの快適性は工業製品と大きく異なるのがシラス壁の魅力です。初期費用と住んでからのメリットを天秤にかけて採用するかを決めましょう。
工期が長くなるケースが多い
シラス壁は、手塗りで施工するのに加えて乾燥するまでに時間がかかるため、一般的なクロスの施工と比較すると工期が長くなります。ただし、何カ月も長くなるわけではありませんので、デメリットに感じない方がほとんどでしょう。あらかじめ住宅会社に工期を確認しておき、ゆとりをもったスケジュール組みを行ってくださいね。
ひび割れを起こすことがある
シラス壁は、木材の収縮や建物の揺れによってひび割れを起こすことがあります。なぜなら、変形や圧縮に対応できる人工樹脂などの材料を使っていないためです。ただし、ひび割れは漆喰など他の塗り壁でも起こり得るデメリットであり、シラス壁がひび割れしやすいという訳ではありません。クロスなどでも乾燥や木材の収縮で、接合部に隙間ができることもあります。補修することでヒビを埋めることはできますので、メンテナンスの対応がしっかりした住宅会社を選びましょう。
補修した箇所が目立ちやすい
先ほどシラス壁のひび割れは補修ができるとお伝えしました。ただし、補修した箇所が目立ちやすいというデメリットがある点を覚えておきましょう。このデメリットに関しても他の塗り壁と同様です。ただし、シラス壁は自然素材のため、クロスなどの工業製品のように廃盤になる心配はありません。クロスが廃盤になってしまうと、広範囲で貼り替えが必要になりますからね。部分的な補修で済むシラス壁は、経済的でエコな内装材です。
凹凸が多い仕上げにするとホコリなどが溜まる
シラス壁は仕上げ方法によってはホコリが溜まるため注意しましょう。化学物質が入っていないため静電気が発生することはありませんが、凹凸があると室内壁はホコリが引っかかることがあります。また、外壁の場合は風で飛んできた細かい砂ぼこりなどが溜まります。こまめにメンテナンスを行って、溝に溜まったホコリなどを払うようにしましょう。
内装にシラス壁を採用した家の建築実例
シラス壁を内装に取り入れた家の建築実例を紹介します。
実例① 真っ白なシラス壁の内装
身体に優しく空気環境を整えてくれるシラス壁は、住宅はもちろんクリニックなどの施設への採用もおすすめです。明るい光が差し込むクリニックの壁に真っ白なシラス壁を塗ることで、爽やかで清潔感のある空間に仕上がりました。
実例② 色付きのシラス壁をアクセントに取り入れた家
こちらは色を付けたシラス壁を採用した事例です。和室の落ち着きのある雰囲気に合わせて、ベージュ系のカラーで仕上げました。柔らかな色味が特徴のシラス壁は、和の雰囲気にのマッチします。
水回りの壁はグリーン系のシラス壁を採用。
木材との相性の良いグリーンのシラス壁を取り入れることで、柔らかで落ち着く空間に仕上がりました。
実例③ シラス壁に家族の思い出を残した家
シラス壁が乾燥する前に家族の手形を残した壁の事例です。クロスでは絶対に採用できない方法ですよね。建築時の思い出が詰まったオンリーワンの壁が完成しました。
その他にもシラス壁を採用した家を多く建築しております。事例はこちらからご覧ください。
まとめ
シラス壁は、消臭・調湿・除菌などの効果を持ち合わせた自然素材の建築材です。身体に優しい素材を家づくりに取り入れたいという方おすすめします。特に内壁は室内表面に露出しているため、仕上げる壁材によって室内環境や身体への影響が大きく異なります。自然素材であるシラス壁を採用し、身体も心も健康的に過ごせるマイホームを建ててくださいね。
フォレストブレスでは、標準仕様でシラス壁の施工を行っています。他にもさまざまな自然素材を使った家づくりをしています。自然素材についてはこちらのページで詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
「自然素材の家」を建てるなら茨城県石岡市のフォレストブレスへ
フォレストブレスでは国産無垢材や漆喰、シラス壁などを活かした自然素材の家づくりを行っています。
断熱材にはセルロースファイバーや羊毛断熱、接着剤には膠や米糊など採用に、目に見えない部分の素材選びにもこだわり抜いています。
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