木製窓とは?|メリット・デメリットや後悔しないためのポイントも解説
「木製窓とは?」「木製窓にはどんなメリット・デメリットがある?」と疑問を持つ方は多くいらっしゃいます。
木製窓で後悔しないためには、導入を決める前に木製窓の特徴について理解を深めておくことが大切です。
今回は、自然素材の家づくりにこだわる"フォレストブレス"が、木製窓の特徴をご紹介します。
・木製窓の特徴を、「木製窓の種類」や「サッシに使用される木材」の点からご紹介します。
・木製窓のメリット・デメリットを解説します。
・木製窓で後悔しないためのポイントをお伝えします。
Contents
木製窓とは
「木製窓」とは木製の枠(木製サッシ)を採用した窓のことで、高い断熱性・防露性・デザイン性を持っているのが特徴です。
欧米では古くから木製窓が利用されており、近年では住宅における省エネへの意識の高まりとともに、木製窓の注目度もアップしています。
ここでは、木製窓の「種類」と「サッシに使用される木材」をご紹介します。
種類
木製窓に用いられる窓の種類は、以下のとおりです。
種類 | 内容 |
---|---|
引き違い窓 | 最も一般的な窓で、スライドして開閉する |
すべりだし窓 | 縦もしくは横方向を回転軸にして窓が室外側へすべり出しながら開く |
上げ下げ窓 | 窓を上下に動かして開閉する |
回転窓 | ガラス戸の中心を軸に180度回転する窓で、「横軸回転窓」と「縦軸回転窓」の2種類がある |
ドレーキップ窓 | 「内開き」と「内倒し」の2つの開閉機能を持っている |
折りたたみ窓 | ガラス戸を折りたたんで開閉する |
FIX窓 | 開閉ができない窓で、「はめ殺し窓」とも呼ばれる |
上記のように木製窓はさまざまな種類に対応でき、選択肢が広いのが特徴です。
また大開口の木製窓では、レバーハンドルを回すとサッシが持ち上がってガラス戸をスライドさせる「ヘーベシーベ」が使用される傾向にあります。
ヘーベシーベを取り入れた木製窓であれば、大型で重量が重くてもスムーズに開閉することが可能です。
木製サッシのへーベシーベについては、こちらの記事で解説しています。
>木製サッシのへーベシーベとは?気密性の高さ・開閉の軽さの仕組み・価格なども解説
サッシに使用される木材
木製窓のサッシに使用される木材には、以下のような種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
スギ | 日本固有の樹種で、軽量で加工しやすい |
カラマツ | 強度に優れており、高い耐久性・耐湿性を持つ |
ヒノキ | 高い耐久性・耐湿性・耐水性を持ち、高級木材としても有名である |
ナラ | 希少な樹種で、湿気・乾燥による変形のリスクが少ない |
木材はもちろん、木製サッシに使われる塗料によっても色合いや性質が変わるので、導入を決める際には仕上げ方法にもこだわりましょう。
なお、木製窓のなかには耐久性を向上させるために、硬質塩化ビニールやアルミニウムで表面を覆っているタイプもあります。
木製窓のメリット
続いて、木製窓のメリットを解説します。
木製窓を取り入れるなら、メリットを最大限に活かしましょう。
断熱性に優れている
木製窓に使用されている木製サッシは熱が伝わりづらく、断熱性に優れているのが魅力です。
木製窓を利用して住宅の断熱性を高めると、以下のようなメリットを得られます。
- ・外気の影響を受けづらくなり、夏は涼しく冬は暖かい快適な住宅を実現できる
- ・室内の熱が外に逃げにくくなるため、冷暖房効率の向上が期待できる
- ・冷暖房効率がアップした結果、光熱費を削減できる
サッシにはアルミ・アルミ樹脂・樹脂・木製の種類があり、これらのなかで木製サッシは最も断熱性が高く、「住宅の快適性にこだわりたい」という方におすすめです。
結露防止に役立つ
木製窓は断熱性が高く外気の影響を受けにくいため、結露防止にも役立ちます。
木製窓を採用すれば、結露の水滴を掃除する手間を省けるのはもちろん、カビの発生を防ぐことも可能です。
加えて、結露によってカーテンや壁が傷むのも予防できます。
木製窓には断熱性に優れている「ペアガラス」や「トリプルガラス」が用いられるケースが多く、窓全体で結露しにくいのもメリットです。
木の温もりを感じられる
木製窓は見た目や手触りから木の温もりややさしさを感じやすく、生活に安らぎを与えてくれます。
サッシの木材部分は時間が経つと味わい深い風合いに変化していき、経年劣化を楽しむことも可能です。
また、フローリングやテーブルなどインテリアに木材を使用する場合は、窓もあわせて木製にすることで空間の統一感アップにつながります。
木製窓は和風・洋風のどちらの雰囲気にも合うため、さまざまなテイストに取り入れやすいのもメリットです。
木の温かみを感じられる家のつくり方を、こちらの記事で解説しています。
>木のぬくもりを感じる温かみのある家のつくり方。外観・内装のポイントや施工事例を紹介
大開口にしやすい
アルミサッシなどは強度の問題から窓のサイズに限りがありますが、木製窓であれば3m以上の大開口も実現可能です。
大開口の木製窓には、以下のように多くのメリットがあります。
- ・日当たりを確保しやすく、明るい空間にできる
- ・空間に開放感を演出でき、伸び伸びと暮らせる
- ・風通しがよく、換気がしやすい
- ・眺望がいいことから、四季折々の景色が楽しめる
たとえば、リビングに大開口の木製窓を設ければ、明るく開放感にあふれた空間でご家族の時間を過ごせるのが魅力です。
環境にやさしい
木製窓のサッシ部分は耐久性が高いので短期的な買い替えが必要なく、環境にやさしい窓だといえます。
加えて、木製窓で住宅の冷暖房効率が高まると消費電力が減るため、継続的なCO2排出量の削減につながるのも特徴です。
製造過程においても、木製サッシはアルミサッシに比べてCO2排出量が少なく、環境への負荷を軽減できます。
「環境にやさしい家にしたい」とお考えの方は、ぜひ木製窓を検討してみてください。
"フォレストブレス”では、国産材を使った家づくりにこだわっています。
「木製窓を使用して家づくりを進めたい」と考える方は、木材のプロである"フォレストブレス”にご相談ください。
木製窓のデメリット
ここでは、木製窓のデメリットを解説します。
「イメージと違った」などのミスマッチを避けるためにも、メリットだけではなくデメリットもチェックしましょう。
価格が高い傾向にある
断熱性やデザイン性に優れている「木製窓」ですが、価格が高い傾向にあります。
とくに木製窓に高級木材を使用する場合や、住宅のすべての窓を木製窓にする場合にはトータルコストがかさみやすいため注意しましょう。
ただし、木製窓は初期費用がかかるものの、断熱性が高く光熱費を抑えやすいため、ランニングコストの削減につながります。
メンテナンスの手間がかかる
木製窓は紫外線や風雨によって劣化していくため、サッシ部分は定期的に再塗装する必要があり、メンテナンスの手間がかかるのがネックです。
メンテナンスを実施しないと木製窓のサッシ部分の塗装が剥がれ、腐食や雨漏りの原因となります。
劣化状況によっても異なりますが、木製サッシのメンテナンス頻度は3〜5年に1回が目安です。
木製サッシに後悔するデメリットについては、こちらの記事で解説しています。
>木製サッシに後悔するデメリットはあるのか|劣化・メンテナンスサイクル・価格など解説
木製窓で後悔しないためのポイント
木製窓で後悔しないためのポイントを解説します。
ガラス部分を含めて窓全体の性能を考える
木製窓はサッシ部分が木材でできており、高い断熱効果を期待できるものの、ガラス部分からも熱が出入りするため窓全体の性能を考えることが大切です。
たとえば、木製サッシを使用しても性能の低いガラスを利用する場合には、想像した断熱効果を得られない可能性があります。
なお、木製窓は断熱性に優れた「ペアガラス」や「トリプルガラス」と組み合わせるのが基本となるので、前提にして施工プランを検討しましょう。
メンテナンスや修理方法をチェックしておく
木製窓を長く利用するには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
「お手入れが面倒」といった後悔を回避するためにも、木製窓を選ぶ前に施工業者からメンテナンスや修理方法を聞いておきましょう。
また、木製窓のメンテナンス頻度に関係なく、以下の状態に当てはまる場合は再塗装が必要です。
- ・水を弾かなくなった
- ・カビが発生した
- ・色褪せが進んでいる
木製窓のメンテナンスはDIYでも可能ですが、不慣れな場合や手間を減らしたい場合は施工業者に依頼する方法もあります。
木製窓に関するQ&A
最後に、木製窓に関してよくいただく質問を"フォレストブレス"が解説します。
木製窓の寿命はどれくらい?
適切なメンテナンスを実施すれば、木製窓のサッシ部分の寿命は100年とされています。
一方で、一般的に普及しているアルミサッシの寿命は20~30年といわれており、木製サッシのほうがはるかに長寿命です。
木製窓の価格が高いのはなぜ?
木製窓の価格が高くなるのは、サッシの素材そのものが高額で、さらに加工コストが発生するためです。
また、トリプルガラスや他の高性能なガラス(例: ペアガラス、Low-Eガラス)と組み合わせるのが標準的なので、必然的に価格が高くなります。
ただし、優れた断熱性を持つ木製窓は光熱費を抑えやすく、短期間での買い替えも不要なため長い目で見ると経済的な窓です。
まとめ
「木製窓」とは、木製の枠(木製サッシ)を利用した窓を指します。
木製窓には断熱性に優れているなどのメリットがある反面、メンテナンスの手間がかかるといったデメリットもあるため踏まえて検討しましょう。
今回ご紹介した内容を、木製窓を検討する際の参考としていただけると幸いです。
私たち"フォレストブレス”は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。
木材のプロとして、自然素材にこだわった事例を数多く手掛けていますので、お気軽にご相談ください。