ペレットストーブが「暖かくない」と感じる理由|後悔しないためのポイントや煙突なしでできるかも紹介
木質ペレットを燃料とする「ペレットストーブ」は、部屋全体を暖めやすいなどメリットが多く、人気のある暖房器具です。
ペレットストーブで後悔しないためには、「暖かくない」と感じる理由を把握したうえで、対策を検討しておくことが重要です。
今回は、自然素材の家づくりにこだわる"フォレストブレス"が、ペレットストーブが「暖かくない」と感じる理由を解説します。
・ペレットストーブとは、木質ペレットを燃料とする暖房器具です。
・「住宅の断熱性・気密性が低い」など、ペレットストーブが「暖かくない」と感じる理由を解説します。
・ペレットストーブで後悔しないためのポイントをお伝えしますので、参考にしてください。
Contents
ペレットストーブとは
「ペレットストーブ」とは、木材の粉を固めた木質ペレットを燃料とする暖房器具で、以下のような特徴があります。
- ・炎の輻射熱によって部屋全体を暖められる
- ・ペレットストーブを消したあとも暖かさが持続する
- ・煙やニオイが少なく、快適に利用できる
- ・炎の揺らめきで視覚的な癒し効果を得られる
木質ペレットは間伐材などを活用してつくられており、燃焼時のCO2排出量も化石燃料と比べて少ないことから環境にやさしいのが魅力です。
ペレットストーブのデザインや機能は機種によって異なり、自動的に着火・燃料補給するタイプやキャンプに持っていけるような小型のタイプもあります。
ペレットストーブの特徴やメリット・デメリットを、以下の記事で解説しています。
>ペレットストーブとは?メリット・デメリットと後悔しないための5つのポイント
ペレットストーブが「暖かくない」と感じる理由
ここでは、ペレットストーブが「暖かくない」と感じる理由を解説します。
適切な対策を実施するためにも、まず「暖かくない」と感じる理由をチェックしましょう。
住宅の断熱性・気密性が低い
ペレットストーブを設置しても、住宅の断熱性・気密性が低いと「暖かくない」と感じる可能性があります。
住宅の断熱性・気密性が低い場合、窓や壁などから熱が出入りしたり、隙間から室内の暖かい空気が逃げたりするため、室温をキープできません。
断熱性・気密性はセットで考える必要があり、どちらかの性能が低いと暖房効率が落ちてしまうので注意しましょう。
たとえば、断熱性に優れている場合でも、気密性が低い住宅では隙間から空気が移動し、室温低下の原因となります。
コールドドラフト現象が発生している
「コールドドラフト現象」とは、窓付近で冷やされた空気が空間の下部に流れ込む現象です。
窓の断熱性が低いと冷気が室内へ伝わるため、コールドドラフト現象が起きる原因となります。
コールドドラフト現象が発生すると、部屋の上部に暖かい空気が滞留し、足元で冷えを感じやすくなります。
また、吹き抜けを取り入れた間取りは大きな窓を設ける傾向にあり、コールドドラフト現象が起きやすい環境です。
部屋の広さにペレットストーブの暖房能力が合っていない
部屋の広さにペレットストーブの暖房能力が合っていないと、「暖かくない」と感じるケースがあります。
たとえば、20畳のリビングで暖房範囲が10畳前後のペレットストーブを使用する場合、隅々まで暖まらない可能性があります。
ペレットストーブの暖房範囲は機種によって異なるので、なんとなく購入するのは避けましょう。
ペレットストーブの暖房能力が足りない場合は、ほかの暖房器具と組み合わせて使用する必要があり、光熱費がかさむ原因にもなります。
気温が著しく低い
気温が著しく低い場合は、ペレットストーブで室内が暖まるのに時間がかかり、着火からしばらくの間は「暖かくない」と感じるケースがあります。
また、気温が低いなかで弱い火力でペレットストーブを使用すると、なかなか室内が暖まりません。
とくに気候が大きく異なるエリアに引っ越すようなケースでは、気温に合わせてペレットストーブを使いこなすまでに時間が必要な可能性があります。
ペレットストーブで後悔しないためのポイント
続いて、ペレットストーブで後悔しないためのポイントをお伝えします。
それぞれのポイントをチェックして、「イメージと違った」などのミスマッチを回避しましょう。
住宅性能を高める
ペレットストーブで暖めた空気を逃さないためには、断熱性・気密性といった住宅性能を高めることが大切です。
新築を検討している方は、断熱性・気密性を重視して家づくりを進めましょう。
断熱性・気密性に優れた住宅は、ペレットストーブの暖かさをキープしやすいのはもちろん、以下のメリットがあります。
- ・熱の出入りする量が抑えられるので、夏は涼しく冬は暖かい住宅を目指せる
- ・結露発生の予防につながり、カビの発生を予防できる
- ・冷暖房効率がアップして、光熱費の削減に役立つ
上記のように住宅の断熱性・気密性を高めれば、ご家族の快適な生活につながります。
自然素材の断熱材の魅力については、こちらの記事で解説しています。
>自然素材の断熱材の魅力|メリット・デメリットや費用の目安・性能などを解説
部屋の広さを踏まえて機種を決める
ペレットストーブを導入する際は、部屋の広さに合う暖房能力を持った機種を選定することが大切です。
ペレットストーブは地域の気候・建物の構造によって暖房範囲の目安が異なるので、施工業者や販売業者のアドバイスを参考にしながら購入することをおすすめします。
また、内装のテイストに合わせるためにも、機能性だけではなくデザイン性にもこだわって選びましょう。
サーキュレーターを併用する
ペレットストーブとサーキュレーターを併用すれば、空気を循環させることで暖房効率を高められます。
とくに温風が出ないタイプのペレットストーブを設置する場合には、サーキュレーターの併用を検討しましょう。
また、サーキュレーターで空気を循環させると、コールドドラフト現象の発生も抑えられます。
部屋が暖まるまでは火力の高い状態で使用する
ペレットストーブを利用する際は、着火してから部屋が暖まるまで火力が高い状態で使いましょう。
「木質ペレットを節約したい」と考えて、火力の弱い状態で使用すると寒さの原因になるので注意する必要があります。
また、部屋が暖まったら室温の状態に合わせて、ペレットストーブの火力をこまめに調整することも大切です。
"フォレストブレス”では、自然素材を使った家づくりにこだわっています。
「ペレットストーブを取り入れることを前提に家づくりを進めたい」と考える方は、"フォレストブレス”にご相談ください。
ペレットストーブは煙突なしで設置できるか
結論からお伝えすると、ペレットストーブは煙突なしで設置できます。
これは、ペレットストーブが煙突ではなく排気ファンから燃焼ガスを排出する仕組みを採用しているためです。
ただし、煙突に似た熱交換器が取りつけられたペレットストーブもあります。
なお、ペレットストーブは煙突なしで設置できますが、排気筒を通すために壁に小さな穴を開ける必要があります。
薪ストーブのある家のメリット・デメリットを、こちらの記事で解説しています。
>薪ストーブのある家|メリットやデメリット、暖炉・ペレットストーブとの違いは?
まとめ
ペレットストーブが「暖かくない」と感じる理由には、「住宅の断熱性・気密性が低い」「コールドドラフト現象が発生している」などが挙げられます。
ペレットストーブで後悔しないためにも、住宅の断熱性・気密性を高めたり、部屋の広さを踏まえて機種を決めたりしましょう。
今回ご紹介した内容を、ペレットストーブを検討する際の参考にしていただけると幸いです。
私たち"フォレストブレス”は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。
木材のプロとして、自然素材にこだわった事例を数多く手掛けていますので、お気軽にご相談ください。