造作キッチンのメリットは?10のポイントを事例とともに解説
「新築住宅のキッチンにこだわりたい」「今住んでいる家のキッチンを便利にしたい」そんな方におすすめなのが、造作キッチンです。
最大の魅力は、あなたの理想や要望を取り入れやすい点。
しかし、残念ながらいざ使い始めて後悔してしまう方もいます。
そこで今回は、「造作キッチン」のメリットや、後悔しないためのポイントを解説します。
私たち“フォレストブレス”が手がけた事例写真も交えて紹介しますので、これからマイホームを新築する方はもちろん、今のお住まいをリフォーム・リノベーションしたい方も、ぜひ参考にしてください。
●造作キッチンを後悔しないためには、事前に既製キッチンとの違いやデメリット・注意点を知っておかなくてはいけません。
●私たち“フォレストブレス”が、1934年創業以来木材会社として培った知識・経験を活かし、自然素材にこだわった“あなただけの住まいづくり”をお手伝いします。
造作キッチンのメリットとは?
造作キッチンは、既製のシステムキッチンと異なり、ご要望や使い勝手、間取りに合わせてイチから設計・製作したキッチンです。
メリットは主に5つあります。
・デザインや材質にこだわれる
・間取りに合ったプランが可能でデッドスペースが少ない
・使う人の体型に合わせたプランが可能
・その他の用途と兼用しやすい
・家のメンテナンスと合わせて施工会社に相談できる
では、それぞれ詳しく見てみましょう。
「デザイン・材質にこだわれる」
イチから設計するということは、デザインや材質にとことんこだわれるということです。
既製品のシステムキッチンは、セミオーダータイプなので、扉面材やカウンター材、取手(ハンドル)などのレパートリーは限定されますが、造作キッチンはこれら全てを選べるため、ディテールにまでこだわりたい方から高い人気を得ています。
「間取りに合ったプランが可能・デッドスペースが少ない」
システムキッチンの多くは、10cm・15cm・30cm・45cm単位でキャビネットの大きさやカウンター高さが設定されています。
そのため、全ての間取りにフィットするとは限らないのです。
特に、既存住宅のリノベーションにおいては、中途半端な隙間ができてしまうことも少なくありません。
一方、造作キッチンは構造上・施工上の問題がない限り、自由自在にサイズを設定できます。
「使う人の体型に合わせられる」
背の高い方・小柄な方・お子さん・高齢の方など、人によって使い勝手の良いキッチンは異なります。
最近はシステムキッチンでもカウンター高さを選べますが、そのレパートリーは限定されているため、全ての方に合うとは限りません。
造作キッチンですと、その家に住む人・キッチンを使う人の体型に合わせたプランニングが可能です。
「その他の用途とも兼用しやすい」
ダイニングテーブルと連結したアイランドキッチンや、家事作業用のカウンター、リビング学習するためのワークデスクなど、調理以外の用途も取り入れられるのが、造作キッチンの強みです。
特に、限られたスペースをフル活用することが求められる狭小住宅では、どれだけ省スペースで色々な動作をできるようにするかがポイントとなります。
そのため、造作キッチンは“小さな家”にこそピッタリと言えるでしょう。
「メンテナンスの相談先をまとめられる」
システムキッチンを採用した住宅ですと、構造や内装など住まいに関わる不具合はハウスメーカー、キッチンについてはキッチンメーカーと、問い合わせが複数になってしまいます。
しかし、造作キッチンは基本的に住宅の一部としてハウスメーカーや工務店が造作・設置するため、困ったときの相談先を一つにまとめられるのです。
住宅の定期点検の際に、キッチンの状態を細かく見てもらえる点もポイント。
また、メーカーによる商品の部品保有期間は法律で定められていないため、万が一システムキッチンが廃盤になってしまえば、いざ直して欲しいときに「パーツがなくて直せない」という事態に陥る可能性もゼロではありません。
細部にまでこだわったキッチンにしたい方におすすめです。
造作キッチンを後悔しないための10つのポイント
新築やリノベーションの際に、自由なプランを検討できる造作キッチンを採用したいという方は増えていますが、残念ながらいざ使ってみて後悔する方も少なからずいらっしゃいます。
キッチンは決して“安い買い物”ではないので、事前にポイントを押さえておく必要があります。
- ・既製品よりもコストがかかる
- ・既製品よりも工期が長い
- ・プランや品質の精度は施工店次第
- ・凝りすぎると使いにくくなる
- ・体に負担をかけないサイズの検討が必要
- ・収納は多ければいいという訳ではない
- ・しまいたい物のサイズ・ボリュームを把握しておく
- ・動線をじっくり考える
- ・トータルコーディネイトを忘れずに
- ・材料にもこだわる
「既製品よりもコストがかかる」
工場で大量生産されるシステムキッチンとは異なり、造作キッチンは“オーダーメイド”の一点ものです。
つまり、その分設計・製作にコストがかかります。
ただし、全ての造作キッチンがシステムキッチンより高価になるとは限りません。
最近のシステムキッチンは、材質や仕様がハイグレード化しており、最新技術を使った設備機器や収納ラインナップも多く、プランによってはかなり高価になる可能性があります。
また、シリーズによって価格は異なりますが、選べる設備機器が決まってしまうなどの制限があり、理想のプランと予算の両方を実現できない場合も考えられます。
それと比べて、造作キッチンは扉面材などによって価格は大きく異なるため、ご予算に合わせたプランニングが可能。
コストをかけてこだわる部分とそうでない部分にメリハリをつけることで、あなたの理想に近いキッチンプランが実現させられます。
「既製品よりも工期がかかる」
造作キッチンは、プランニングから製作、設置まで順を追って行わなくてはいけないため、どうしても既製品と比べて工期が長くなりがちな点は否めません。
しかし、この行程は、使い勝手の良いキッチンにするために必要な時間です。
造作キッチンを計画に取り入れる際には、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
「プランや品質の精度は施工店次第」
システムキッチンのように、完成品をショールームで確認できず、どうしてもプランや仕上がりの精度は、施工会社のスキルによって左右されてしまいます。
また、いくら高い技術のある施工会社でも、工場で機械生産されているものと比べると、細かい作り込みは困難です。
そのため、完成品を見て「どうも違う」と感じてしまう方も少なからずいます。
大切なのは、造作キッチンの施工実績がある会社へ相談することです。
キッチンの造作は、家を建てるのとは勝手が違うため、提案力・施工力のある会社を選びましょう。
「凝りすぎると使いにくくなる」
システムキッチンのメリットが緻密に設計されている点なのに対して、造作キッチンのメリットはプランの自由度です。
ただし、複雑なプランにすればするほどコストが上がり、工期も長引く上に、メンテナンスも大変。
また、流行を気にしすぎるデザインは、何十年後かに違和感を感じてしまうかもしれません。
つまり、長く使い続けられる普遍性のあるキッチンにしたい場合には、シンプルな計画にした方が良いということです。
毎日使う場所だからこそ、誰でも簡単に使えるユニバーサルデザインなキッチンにしましょう。
「体に負担をかけないサイズ設定」
キッチンは、家事の中でも特に時間のかかる調理作業や皿洗いを行う場所です。
そのため、体に負担をかけないサイズ設定が欠かせません。
特に考慮しなくてはいけないのが、「カウンター高さ」と「吊り戸棚の高さ」。
まず、腰に負担がかからないカウンター高さの目安は、「身長(cm)÷ 2 + 5cm」です。
(引用:LIXIL)
カウンターが低すぎると作業中に前屈みになって腰痛の原因となりますし、逆に高すぎると肘が上がり腕が疲れやすくなってしまいます。
収納量を増やすために吊り戸棚を設置するケースも多いですが、いちいち踏み台を使わないと物を出し入れできないようでは、そのうち使わなくなってしまうでしょう。
そのため、立った時の目線高さから10~15cmの場所に、棚の下端を設定してください。
すると、少なくとも棚の2/3程度の範囲に手が届き、空間を無駄なく使えます。
「収納は多ければいいという訳ではない」
「棚の奥に何が入っているか分からない」そんな経験をした方も少なくないでしょう。
収納スペースは多ければ多いほどいいと思われがちですが、実はそうとも言い切れません。
しまうところが多いほど、物が増え、片付けや整理が逆に大変になってしまうのです。
また、“とりあえず”と使う予定のない収納を作ると、その分コストも上がってしまいます。
そのため、造作キッチンのプランニングをする際には、使いやすい場所に必要な収納スペースを確保できるかに重点を置き、“量より質”で検討することが大切です。
「しまいたい物のサイズ・ボリュームを事前に把握しておく」
最近は便利なキッチン家電やキッチングッズがたくさんありますが、これらの収納場所や置き場所に困っている方も多いはず。
また、平日は仕事が忙しく週末に食料品などをまとめ買いするご家庭ですと、それらを整理できる収納スペースも必要となるでしょう。
生活感の出てしまうゴミ箱を隠したいというご要望も多くいただきます。
キッチンを片付けやすく使いやすくするためには、しまいたい物・置きたい物のサイズやボリュームを事前に把握しておくこと。
よくありがちなのが、「とりあえず大きめにスペースをとっておく」というケースです。
それでは、結局場所が余ってしまい、他の空間が圧迫されかねません。
「動線をじっくり考える」
造作キッチンのプランを検討する際、ついキッチン単体で考えてしまう方も多いですが、使いやすさは家事動線と深い関わりがあります。
例えば、ダイニングと行き来するのに、ぐるりと回り込まなくてはいけないと配膳が大変ですし、流行りのオープンキッチンも空間がキッチンで分断されるため、ダイニングが狭苦しくなってしまうケースも少なくありません。
また、カップボードや家電収納との距離が近すぎても遠すぎても作業の効率は悪くなってしまいます。
このように、少しの差で家事のしやすさは変わるため、プランの段階から日々の生活ルーティーンをイメージし、間取りに反映させることが重要です。
「トータルコーディネイトを忘れずに」
昔の住宅は、“台所”や“食事室”をリビングと切り分けて隠す間取りが一般的でしたが、現代においてはLDKとして一体にしたい方が大半です。
そのため、デザインをキッチンだけで考えるのではなく、リビングの床・壁・天井とのバランスや、造作収納との統一性も忘れずにチェックしましょう。
せっかく広々とした空間にキッチンを据えても、デザインが浮いてしまえばインテリア全体の印象を損ねてしまうかもしれません。
キッチンの扉とフローリングの木目を合わせるなど、トータルコーディネイトも意識してみてください。
「材料にもこだわる」
システムキッチンのキャビネット本体や扉に用いられる集成材には、レゾルシノール系接着剤など健康被害をもたらす可能性のある材料が使われています。
現在は、建築基準法によってホルムアルデヒドをはじめとした化学物質の使用量に関する規定がありますが、あくまでも制限の対象は一部の物質のみです。
そのため、化学物質に敏感な方や小さいお子さんですと、眼やのどの痛みやめまい、吐き気などの症状を引き起こす可能性もゼロではありません。
毎日使う場所だからこそ、これらのリスクが少ない“自然素材”にこだわってみるのもおすすめです。
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フォレストブレスは、「自然素材」と「あつらえ設計」にこだわった高品質な住宅を数多く手掛けきました。
“本当に快適な家に住んでほしい”という想いから、家づくりに以下のものを使わないことをお約束します。
- ・化学物質を含む接着剤を使用した合板、集成材
- ・防蟻防腐剤注入土台・グラスウール
- ・ビニールクロス・廃棄時有害なもの
お客様の住まい方や個性、価値観に寄り添い、“あなただけの住まい”をご提案します。
「呼吸が深くなる家」それこそ私たちが追求する快適なマイホーム。
オーガニックな暮らしを実現したい方は、ぜひご相談ください。
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まとめ
造作キッチンは、間取り・使い勝手・理想に合わせて、自由にプランニングできる点が魅力です。
ただし、全ての要望を詰め込めばいいという訳ではないところが難しいところ。
ポイントを押さえて、設計することが重要となります。
使う人の生活に寄り添ったプランでないと、ずっと使い続けられるキッチンには仕上がりません。
また、高品質の造作キッチンを作ることができるのは、実績の豊富な施工会社と言って間違いないでしょう。
私たち“フォレストブレス”は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。
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