小屋裏エアコンを“失敗”しないためのポイント|施行事例紹介も
「エアコンから吹き出す冷気で体調を崩しがち」「効率よく室内の温度を調節したい」そんな方におすすめなのが、小屋裏エアコンです。
しかし、認知度がそれほど高まっていないこともあり、ご自宅へ導入してから「失敗した」と後悔してしまう方もいます。
そこで今回は、「小屋裏エアコン」の仕組みやメリット・デメリット、そのほか、後悔しないためのポイントを紹介します。
オーガニックで健康的な家づくりにこだわる“フォレストブレス”の施工事例も紹介しますので、これから家の新築やリノベーションを検討する方は、ぜひ参考にしてください。
●「小屋裏エアコン」は、一台のエアコンで各室の暑さを軽減できます。
● 「小屋裏エアコン」を後悔しないためには、事前にデメリットや注意点を知っておくことが重要です。
● 私たち“フォレストブレス”では、1934年創業以来木材会社として培った経験を活かし、自然素材にこだわった“あなただけの住まいづくり”をお手伝いしています。
Contents
小屋裏エアコンの仕組みとメリット
「小屋裏エアコン」とは、小屋裏スペースにエアコンを設置して、ダクトもしくは天井に設けた給気口から、冷えた空気を各室へ送る仕組みです。
要所にファンを設置して、より効率的に冷気を各室へ送る方法もあります。
全館空調の混同されがちですが、小屋裏エアコンは空気が冷えると下に降りる性質を利用するため、あくまでも“冷房設備”です。
近年は、導入費用が増えています。
その理由は、メリットがあるからです。
- ●家全体の室温を緩やかかつ全体的に下げる方法なので、室温ムラを感じにくい
- ●1台の機器のみを稼働させるため、一日中つけたままでも節電効果がある
- ●ルームエアコンのように直接冷風が出てくる訳ではないので、寒さはほとんど感じない
- ●室外機も1台だけなので、外観デザインを損なわず、狭小地でもスペースを圧迫しない
- ●普及タイプのルームエアコンを用いるため、修理やメンテナンス、交換の費用負担が少ない
- ●全館空調よりも導入コストが安い
冷房の直接当たる風が苦手な方や、お子さん、高齢な方、ペットのいるご家庭におすすめです。
小屋裏エアコンのデメリットと解決方法|結露・カビ・暖房・リターン・光熱費用
小屋裏エアコンは一台で家全体を涼しくできる優れた仕組みですが、採用する前に知っておかなくてはいけないデメリットもあります。
これらを知らずに設置すると、住み始めてから「こんなはずではなかった」と後悔してしまうかもしれません。
そのため、事前に注意点を把握しておきましょう。
家の断熱性・気密性・遮熱性によって冷房効率が変わる
これは全ての空調機器に共通する点ですが、エアコンの効率は、その家の断熱性や気密性に大きく左右されます。
いくら省エネな小屋裏エアコンであっても、外気温の影響を受けやすく冷えた空気が逃げてしまうような環境では、あまり意味がありません。
そのため、小屋裏エアコンを採用する際は、高断熱・高気密住宅であることが必要条件と言っても過言ではないのです。
また、屋根が受ける日射熱が小屋裏に伝わるようでは、やはりなかなか室温を下げられません。
そのため、断熱材付きの屋根材を採用するなど、より一層日射熱対策が必要です。
室温が下がるまで時間がかかる
小屋裏の空気を冷やしてそれを各室に運ぶため、どうしても室温が下がるまで時間がかかります。
ただし、高断熱高気密住宅においては、急激に室温が上がる可能性は低いため、住宅性能が十分であれば、あまり気になりません。
こまめに電源を入切すると節電にならない
小屋裏エアコンは、一日中稼働したままにするのが基本です。
「それでは電気代が気になる」という方もいますよね。
ところが、高断熱高気密住宅ですと、真夏でもエアコンが常にフル稼働している訳ではありません。
また、エアコンが一台だけなので、むしろ電気代が減ったというご家庭も少なくありません。
エアコンが最も電力を消費するのは、上がった室温を設定温度まで下げる間なので、設定温度を維持する分には、それほど電気は使わないのです。
ただし、一週間以上運転し続けると、フィルターが詰まって空調効率が落ちるため、一度電源を切って掃除しましょう。
ダクト内の結露でカビが発生する
ダクトに冷気を送り込んで各部屋を空調する場合、どうしてもダクト内にホコリが溜まってしまいます。
そこに結露が発生すれば、カビが発生して嫌な臭いの原因になりかねません。
これを防ぐためにも、暑い日には一日中稼働し続けることが重要です。
常にダクト内の空気が動いていると、湿度が下がり、カビが生えにくくなります。
微妙な温度調節はできない
一般的なエアコンは、室内機の空気吹き出し付近に温度センサーが付いており、その付近が設定温度になると、運転が止まります。
つまり、小屋裏内部が設定温度に達してしまった時点で、センサーが働いてしまうということです。
この現象を防ぐために、室温機・室外機のどちらにもセンサーが付いている「配管サーミスタタイプ」か、室外機の空気取り込み口にセンサーがついている「外気温サーミスタタイプ」を採用しましょう。
これらのタイプは、小屋裏内の室温にセンサーが反応せず、各室が涼しくなるまで稼働し続けます。
リターンエア不足で設定温度が維持できない
エアコンが設定温度を維持し続けるには、リターンエア(環気)が必要です。
継続的に小屋裏へ家の中の冷えていない空気を送り込まなくてはいけません。
これは、小屋裏に給気口を設置すればいいという単純な話ではなく、ファンを設置したり、空気圧の差を利用するなどの工夫が必要です。
逆転結露が心配
夏場に小屋裏が常に涼しい状態になるため、「逆転結露」にも注意が必要です。
夏型結露とも呼ばれる現象で、湿度が高く暑い時期に、外部に面した部分の室内側が結露してしまいます。
外壁内や屋根下地の内側に結露が発生するリスクがあるのです。
逆転結露を防ぐためには、外装材の内側に通気層や透湿層を設けるなどの工夫をしなくてはいけません。
暖房設備が別に必要(床下エアコン・床暖房)
小屋裏エアコンは基本的に“冷房設備”として活用します。
もちろん、一般的なルームエアコンを設置するため、暖房機能も備えています。
ところが、暖かい空気は高い方向に上る性質があるため、小屋裏より下の部屋を温めるには、あまりにも非効率なのです。
そのため、別に“暖房設備”を設置することをおすすめします。
小屋裏エアコンとセットでよく採用されるのが「床下エアコン」です。
小屋裏エアコンと同じ仕組みで、床下に設置した空調機器1台で家全体を温めます。
「元々、冬にあまりエアコンは使わない」というご家庭でしたら、床暖房で足元を温める方法も良いでしょう。
建築会社が限定される
小屋裏エアコンは、単に小屋裏空間にエアコンを設置するだけではありません。
家全体まで無駄なく冷気を運ぶためのダクト計画や、適切なリターンエアを確保するための工夫、逆転結露への対策など。幅広い知見が必要です。
そのため、施工実績のある建築会社へ相談することがとても重要になります。
小屋裏エアコンを採用したい方は、必ず実績の有無を確認して建築会社を選びましょう。
フォレストブレスは、“呼吸が深くなる家”をコンセプトに、自然素材にこだわり小屋裏エアコンを取り入れた住宅の設計施工実績があります。
【施工事例】小屋裏エアコンを取り入れた家
フォレストブレスでは、環境に配慮し省エネで、さらに快適な室内環境を実現できる「小屋裏エアコン」を採用した事例を手がけています。
こちらの事例は、太陽光発電システムを搭載した高気密・高断熱なZEH住宅です。
家全体の空調機器は、小屋裏に設置したエアコンと、LDKに設置したエアコンの2台だけです。
夏には小屋裏エアコンのみを24時間稼働させて、冬にはLDKのエアコンのみを適宜使います。
高い気密性と断熱性を備えているため、冬場にも1台のエアコンで家全体が温まり、光熱費削減が可能です。
まとめ
「小屋裏エアコン」は環境にも家計にも人にも優しい空調方法です。
ただし、事前に注意点を知っておかないと、せっかくのマイホームを後悔してしまうかもしれません。
小屋裏エアコンをご自宅へ採用したい方は、施工実績のある建築会社へ相談しましょう。
私たち“フォレストブレス”は、1934年に木材会社として創業して以来培った知識と経験を活かして、自然素材にとことんこだわった家づくりを行っています。
“小さな家でコトを愉しむくらし”をコンセプトに、小屋裏エアコンを取り入れた事例も手がけていますので、お気軽にご相談ください。
「自然素材」にこだわった家の新築・リノベーションは茨城県石岡市のフォレストブレスへ
フォレストブレスは、「自然素材」と「あつらえ設計」にこだわった高品質な住宅を数多く手掛けています。
“本当に快適な家に住んでほしい”という想いから、家づくりに以下のものを使わないことをお約束します。
- ・化学物質を含む接着剤を使用した合板、集成材
- ・防蟻防腐剤注入土台・グラスウール
- ・ビニールクロス、廃棄時有害なもの
お客様の住まい方や個性、価値観に寄り添い、“あなただけの住まい”をご提案します。 「呼吸が深くなる家」それこそ私たちが追求する快適なマイホーム。
オーガニックな暮らしを実現したい方は、ぜひご相談を。 定期的に見学会などのイベントも開催しておりますので、私たちの家づくりをご体感ください。