【注文住宅の流れ】土地なし・ありの違い・注意点の詳細を解説
初めてマイホームを建てる方の中には、どのように進めればいいか分からず不安に感じている方も多いでしょう。
また、一体どのくらい前から計画を始めれば希望の時期に入居できるか知りたい方も少なくないはずです。
そこで、今回は注文住宅を建てるまでの流れを紹介します。
土地探しから始める場合や既に土地が決まっている場合、住宅ローンを利用する場合など、ケース別にポイントや注意点を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
● 注文住宅を建てるまでの流れは、土地なし・土地ありで少々異なります。
● 注文住宅を建てる際は、スケジュールや予算計画、会社選びについて注意すべき点があります。
● 私たち“フォレストブレス”では、1934年創業以来木材会社として培った経験を活かし、自然素材にこだわった“あなただけの住まいづくり”をお手伝いしています。
Contents
【土地なし】土地購入から始める注文住宅の流れ
注文住宅を建てる方の多くは、土地探しから始めますよね。
その場合、以下のステップに沿って家づくりを進めましょう。
- ① 予算を決める
- ② 住まいへの条件をリストアップする
- ③ 不動産会社・建築会社を探す
- ④ 土地を決める・購入する
- ⑤ 建築会社と間取りを相談する
- ⑥ 建築会社の見積もりを精査する
- ⑦ 建築会社と工事請負契約を結ぶ
- ⑧ 地盤調査・地盤改良を行う
- ⑨ 建築工事を着工する
- ⑩ 竣工・引き渡し・入居
では、それぞれ詳しく解説します。
① 予算を決める
まず、土地購入費用と住宅建築費用を合わせた総額予算を決めましょう。
自己資金・住宅ローンどちらの場合も、土地購入と工事契約の際に支払う頭金をいくら準備できるかがポイントになります。
学費など1年以内に支払い予定の大きな金額と、最低でも3ヶ月分の生活費を残した分を頭金とするのが理想です。
住宅ローンを利用する場合、土地購入費用と建築費用合計の10〜20%程度を頭金として用意しましょう。
つまり、逆に言うと、用意できる頭金の5〜10倍がマイホーム計画の総額ということです。
ローンの年間返済額は、ボーナスなど金額が変動する収入を除いた年収の25%以内が理想とされています。
大体の予算計画が立ったら、金融機関へローンの仮審査を申し込んでおくと安心です。
② 住みたいエリア・家の条件をリストアップする
土地探しからする場合は、通勤通学時間や街の雰囲気などを踏まえ、住みたいエリアの条件をリストアップしてください。
「譲れるポイントと譲れないポイント」を明確にすると、土地選びがスムーズに進みます。
家の条件も並行して検討すると、どのくらいの土地が必要なのかや、理想的な方角なども分かるため、少々大変ですがご家族でじっくり話し合ってみましょう。
土地・住まいに求める条件をリストアップする際は、必ず優先順位をつけることが重要です。
全ての条件を同率に考えてしまうと、なかなか納得のいく土地が選べないかもしれません。
③ 不動産会社・建築会社を探す
土地と住まいに求める理想的な条件がまとまったら、その実現をサポートしてくれる会社を探しましょう。
大手会社や地元の会社と選択肢はありますが、ご自身で一生住む家を建てる場合は、手厚いアフターサポートを受けられる会社がおすすめです。
また、住みたいエリアでの仲介実績・施工実績が豊富な会社に相談すると、土地の特徴や雰囲気を踏まえた家づくりができます。
④ 土地を決める・購入する
不動産会社や建築会社のサポートを受け、予算などの条件に合う土地を選びましょう。
この時点で建築会社を決めかねている場合は、「建築条件付き」かどうかをチェックしてください。
建築条件付きの土地は、建築会社・竣工時期に指定条件がある土地を指します。
つまり、必然的に建築会社が決まってしまう可能性があるということです。
⑤ 建築会社と間取りを相談する
土地が決まったら、建築会社から建蔽率・容積率・斜線規制を踏まえたプランを提案してもらいましょう。
その際、事前にまとめておいた住まいへの条件を伝えておくと、打ち合わせ期間を大幅に短縮できます。
一度の打ち合わせで間取りが決まるケースはほとんどありませんが、大幅にプランを変更するとその分着工までの期間が長引きますので注意してください。
⑥ 建築会社の見積もりを精査する
プランと合わせて提案された見積書を精査します。
首都圏における注文住宅の平均建築費は、「総額4,077万円・㎡単価32.6万円(2021年時点)」なので、そちらを基準にするのも良いでしょう。(参考:国土交通省|住宅着工統計)
注文住宅の見積書は、「本体工事費・付帯工事費・諸費用」で構成されているものが多いですが、会社によってそれらの詳細がどこまで明記されているかは様々です。
そのため、必ず「どこまで含まれていて何が含まれていないのか」を確認してください。
初回見積もりの内容を精査するとともに、どんなオプションをつけるとどのくらいの金額が加算されるのかも聞いておきましょう。
⑦ 建築会社と工事請負契約を結ぶ
プランの大枠が決まった段階で、建築会社と工事請負契約を結びます。
設計業務を設計事務所に依頼する場合は、そちらとの契約も並行して進めなくてはいけません。
100%プランが決まった段階で契約を締結することもできますが、80〜90%程度プランが固まった段階で契約を済ませ、詳細設計や建築確認申請を進めてもらうのが通常です。
契約時から変更になった部分は、都度、追加変更契約を結びます。
⑧ 地盤調査・地盤改良を行う
「契約が済んだら、すぐに着工」と思うかもしれませんが、その前に必ず地盤調査と地盤改良を行います。
建てる家のプランを踏まえて、地耐力があるかどうか、なければどのような改善が必要かを調べるのです。
以前まで地盤調査は任意でしたが、2000年に建築基準法が改正されて以後は、全ての建築工事において、地盤調査が義務化されました。(参考:建築基準法施行令|第38条・第93条)
⑨ 建築工事を着工する
地盤の地耐力を確認したら、いよいよ建築工事が始まります。
家の規模や間取りにもよりますが、3〜6ヶ月程度かかるのが一般的です。
その間は、工程に合わせて複数回現場打ち合わせが行われ、施主・建築会社担当者・施工スタッフで進捗状況を確認します。
⑩ 竣工・引き渡し・入居
工事が無事終わったら、完了検査を行い、必要に応じて是正工事を行います。
それらが全て完了したら、建築会社から引き渡しを受け、それ以後はいつでも入居可能です。
入居時期が3〜4月など引っ越し繁忙期と重なる場合は、工事の進捗状況を建築会社に確認して、早めに入居の段取りを取っておくことをおすすめします。
【土地あり】注文住宅の流れ
「古い実家を相続したので建て替えたい」など、注文住宅を建てる土地が既に決まっている方もいるでしょう。
土地なしの場合と比べると、検討する事項が限られますが、やはりステップを知っておくことは重要です。
- ① 予算を決める(建築会社に調査してもらう)
- ② 住まいの条件をリストアップする
- ③ 建築会社を決める
- ④ 建築会社と間取りを相談する
- ⑤ 建築会社の見積もりを精査する
- ⑥ 建築会社と工事請負契約を結ぶ
- ⑦ 建て替えの場合は引っ越し・解体工事を行う
- ⑧ 地盤調査・地盤改良を行う
- ⑨ 建築工事を着工する
- ⑩ 竣工・引き渡し・入居
① 予算を決める(建築会社に調査してもらう)
既に所有している土地に注文住宅を建てる場合は、予算組がシンプルです。
基本的な考え方は「土地なし」の場合と変わりませんが、具体的に工事金額が知りたい場合は、予算を決める段階で建築会社へ相談するのもおすすめです。
現状を調査してもらうと、かなり具体的な見積もりがもらえます。
② 住まいの条件をリストアップする
部屋数や間取りなど、住まいに求める条件をリストアップしましょう。
既に建築会社に現地を調査してもらっている場合は、建築可能な延べ床面積などが分かるため、より間取りをイメージしやすいです。
土地ありの場合も、条件に優先順位をつけ、どのポイントを必ず抑えたいのかを明確にしておくことをおすすめします。
③ 建築会社を決める
事前に現地を見てもらった会社も含め数社に相談している場合でも、具体的なプランの相談に入る前に建築会社を決めるのがおすすめです。
建築会社を決める前に、その会社の施工事例を見学すると、より住まいのイメージが膨らみます。
現場の管理体制やアフターサービスも会社を決める際のチェックポイントです。
④ 建築会社と間取りを相談する
「土地なし」の場合と同様です。
⑤ 建築会社の見積もりを精査する
「土地なし」の場合と同様です。
⑥ 建築会社と工事請負契約を結ぶ
「土地なし」の場合と同様です。
⑦ 引っ越し・解体工事を行う
建て替えですと、建築会社と工事契約を結んだら、仮住まいへ引っ越ししなくてはいけません。
そのため、仮住まいの家賃や荷物を保管するためのコンテナ費用、引っ越し費用(仮住まいへの引っ越し・新居への引っ越しの2回分)も早めに確認しておきましょう。
建物が空になったら、いよいよ解体作業に入ります。
⑧ 地盤調査・地盤改良を行う
建て替えの場合でも、地盤調査は必要です。
なぜなら、新たに建てる建物の形状や荷重に耐えられる地耐力があるかを確認しなくてはいけないからです。
調査結果によっては、大掛かりな地盤改良工事を行う可能性もあります。
⑨ 建築工事を着工する
「土地なし」の場合と同様です。
⑩ 竣工・引き渡し・入居
「土地なし」の場合と同様です。
注文住宅はいつから準備を始めるべき?入居までの期間目安
理想的な土地を見つけるまでの期間や、建築会社と間取りプランを検討する期間は人それぞれです。
ただし、ほとんどの場合、以下の期間内で済むのが通常です。
【土地・建築会社選び】 | 3〜6ヵ月 |
【建築会社との打ち合わせ】 | 2〜4ヶ月 |
【地盤調査から着工・竣工】 | 3〜6ヶ月 |
【引き渡しから入居】 | 1ヶ月 |
上記期間に加えて住宅ローン審査や登記変更などの期間も必要です。
そのため、「土地なし」の場合は計画を初めてから入居まで「1年〜1年半」、「土地あり」の場合は「半年〜1年」を目安と考えておきましょう。
ただし、建築会社の工事スケジュールが混んでいたり、納期のかかる材料を選んだりすると、さらに入居までの期間が長引く可能性は否めません。
そのため、家づくり計画は余裕を持って進めることをおすすめします。
注文住宅を建てる際の注意点
注文住宅の新築は、多くの方に取って初めての経験です。
しかし、大切なお金を使うのですから後悔したくないですよね。
そこで、注文住宅を建てる際に特に注意していただきたい点を紹介します。
スケジュールに“余裕”は必須
土地探しから始める場合は、一般的に1年〜1年半もの期間が必要です。
ただし、間取りを検討する時間や内装材、設備機器を選ぶ時間は人それぞれ異なります。
また、いくら図面通り進めていても、工程が予定通り進むとは限りません。
「じっくり検討したくても入居時期が迫っていて時間がない」という後悔をしないためにも、スケジュールには余裕を持って進めましょう。
追加費用・工期延長も想定しておく
注文住宅の新築を予算内で抑えたいところですが、工事が進むうちに「ここをもっとこうしたい」となる方もいます。
そのため、総額費用の5〜10%ほど予備コストを用意しておくことをおすすめします。
また、工事追加によって工期が長引く可能性もあります。
「追加工事をなくしたい」という方は、着工前打ち合わせの期間を長めにとり、建築会社と詳細まで詰め切れるようにしておきましょう。
利用できそうな補助金情報・減税特例もチェックする
近年、政府はカーボンニュートラル実現に向けて省エネ性の高い住宅の新築を対象に、いくつかの補助金や減税特例を行っています。
また、それとは別に都道府県や市区町村単位で行っている助成制度もありますので、建築計画を進めるのと合わせて、施工会社や自治体に、利用できそうな補助金情報などを聞いてみましょう。
ただし、それぞれ設備機器や仕様などの要件を満たさなくてはいけないため、プランニング段階での確認が必要です。
理想に近い施工実績がある建築会社を選ぶ
「こんな間取りにしたい」「こんなインテリアにしたい」と理想的なイメージが固まっている方は、それに近い施工事例が豊富な建築会社を選びましょう。
いくら設計・施工の技術が高くても、イメージとかけ離れた施工事例ばかりですと、思うような家に仕上がらないかもしれません。
建築会社を選ぶ際は、どのようなコンセプトで家づくりを行っているかを確認することが重要です。
注文住宅を建てる際に気になるQ&A|住宅ローン・相見積もり・会社選び
注文住宅を建てるまでの流れと合わせて多くの方が気になる疑問にお答えします。
これからマイホーム計画を始める方は、ぜひ参考にしてください。
Q.「住宅ローンを利用する場合はどれくらい前から相談するべき?」
A.「計画を始めたらすぐに金融機関へ相談を」
住宅ローンの融資を受ける際、実行されるまでには何段階もの手続きを踏まなくてはいけません。
- ① 情報収集・金融機関やローン商品の比較検討
- ② 事前審査(仮審査)
- ③ 事前審査の承認
- ④ 本審査
- ⑤ 本審査の承認
- ⑥ 契約手続き
これだけのステップに、早くても1ヶ月半、遅ければ2ヶ月程度かかります。
また、住宅ローンの契約手続きを建築会社との工事請負契約までに済ませなくてはいけません。
「どのくらいのローンが借りられるのかで予算を決めたい」という方は、土地探しをスタートすると同時に仮審査を済ませておくことをおすすめします。
Q.「住宅ローンはいつ実行される?自己資金はいつまでに必要?」
A.「家が完成するまでに支払う費用は自己資金が基本」
注文住宅を新築する場合、融資金が支払われるタイミングは「建物の完工後」です。
そのため、それまでに支払わなくてはいけない登記変更の費用やその他諸経費、契約金、頭金などは基本的に自己資金でまかなわなくてはいけません。
また、地盤調査費や冷暖房工事費、エクステリア工事費などを住宅建築会社と別の会社に依頼すると、ローンでカバーできない可能性もありますので注意してください。
ローン商品によっては、諸経費までローンでカバーできるものや、分割で段階的に融資金が支払われるものもありますので、自己資金が限られている方は、じっくりローンプランを検討することをおすすめします。
Q.「相見積もりってとっても大丈夫?断るタイミングは?」
A.「建築業界で相見積もりは当たり前。ただし、マナーを知ることが重要」
相見積もりを取ることは決して悪いことではありません。
複数社の提案を受けて、本当にあなたの理想に近いプランを採用できるからです。
ただし、その際には必ずマナーを守りましょう。
- ・相見積もりをとることを建築会社に伝える
- ・図面や見積書を他社に見せない
- ・会社選定の決断を引き延ばさない
これら最低限のマナーを守らないと、後からトラブルになる可能性があります。
また、ハウスメーカーや工務店のほとんどは、最初の概算プラン・概算見積もりは無料でも、そこからさらに詳細計画を作成してもらう場合は有償となります。
そのため、相見積もりを取る際も、どの会社に相談するのかじっくり検討することをおすすめします。
Q.「たくさんのハウスメーカー・工務店から建築会社を選ぶコツは?」
A.「費用対効果・メインコンセプトを必ずチェック」
大手ハウスメーカーから中小規模の工務店まで、注文住宅を手掛ける会社はたくさんあります。
また、土地探しや住宅ローンまでまとめて相談できる会社もあれば、その会社でしか建てられない家を提供している会社もあります。
その中から後悔のない会社を選ぶためには、必ずメインコンセプトを確認してください。
大切なのは、どのような考え・姿勢で家づくりと向き合う会社かどうかです。
コストも重要な検討ポイントですが、安さだけで会社を選ぶのは少々危険かもしれません。
どんな仕様でどのくらいの金額になるかをチェックして、コストパフォーマンスの高い建築会社を選びましょう。
“フォレストブレス”では、できるだけ化学物質を含む材料を使わない自然素材にこだわり、高品質な国産材を用いた住宅をお求めやすい価格でご提供しています。
家作りは「お引き渡しがゴール」ではありません。
その後10年、20年、30年後まで豊かで快適な暮らしを送るために、お客様のご要望にじっくり耳を傾け、一棟一棟“あつらえた家づくり”をするのがフォレストブレスのやり方です。
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まとめ
注文住宅を建てるまでの流れを知ると、ステップごとに後悔のない選択ができます。
また、前もって準備を進められるため、効率よく家づくりを進められるはずです。
ただし、建築会社を選ぶ際には、注意点を押さえることが欠かせません。
私たち“フォレストブレス”は、1934年に木材会社として創業して以来培った知識と経験を活かして、自然素材にとことんこだわった家づくりを行っています。
“小さな家でコトを愉しむくらし”をコンセプトに、無垢材にこだわり抜いた家を数多く手がけていますので、お気軽にご相談ください。
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