切妻屋根にデメリットはあるのか|寄棟・片流れ屋根との違い、施工事例など紹介

切妻屋根にデメリットはあるのか|寄棟・片流れ屋根との違い、施工事例など紹介|茨城|フォレストブレス

マイホームの建築を検討中の方の中には、「切妻屋根にデメリットはあるのか」と疑問に思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

切妻屋根は、「三角屋根」とも呼ばれる日本古来の伝統的な屋根の形状ですが、「機能面」「意匠性」などたくさんのメリットがあります。

しかし、いくつかのデメリットもあるためしっかりと対策を講じるようにしましょう。

今回は、切妻屋根の家の施工実績が豊富な"フォレストブレス”が、以下のポイントを中心に切妻屋根のデメリットや対処法をくわしく紹介します。

 

このコラムのポイント

・切妻屋根のデメリットと対策について紹介します。

・切妻屋根には、「機能性」「意匠性」「コスト」などたくさんのメリットがあります。

・切妻屋根の家の施工事例を紹介します。

 切妻屋根とは

切妻屋根とは|茨城|フォレストブレス

切妻屋根とは屋根の最上部である棟から二方向に屋根が落ちる屋根のことを指し、日本で伝統的に採用されてきた一般的な屋根の形です。

住宅の屋根の種類はいくつかありますが、ここでは切妻屋根の特徴や他の屋根形状との違いについて解説します。

切妻屋根の特徴

切妻屋根の特徴は、本を伏せたような三角の屋根形状で、別名「三角屋根」とも呼ばれ、棟に対して直角になる両方の側面を「妻側」と呼び、長辺方向を「桁側」と呼びます。

切妻屋根の家は、妻側と桁側のどちらを正面にするかで印象が大きく変わる特徴があります。

他の屋根との違い|寄棟、片流れ屋根など

切妻屋根と似た勾配がある屋根として、寄棟がありますが、切妻屋根が頂点の棟から2方向へ流れるのに対し、寄棟は4つの面で構成される点で違いがあります。

その他、代表的な屋根の種類の特徴は、以下のとおりです。

種類 特徴
切妻(きりづま)屋根

切妻屋根

頂点の棟から2方向へ流れる
【寄棟(よせむね)】

寄棟

4つの面で構成される屋根
片流れ屋根】

片流れ屋根

片方に傾斜している屋根
陸(ろく)屋根】

陸屋根

水平・勾配がない屋根
入母屋(いりもや)屋根】

入母屋屋根

上部が切妻屋根、下部が寄棟の形状

切妻屋根のデメリットと対策

切妻屋根のデメリットと対策|茨城|フォレストブレス

切妻屋根には、いくつかのデメリットがあるため、事前に把握して対策を講じましょう。

ここでは、切妻屋根のデメリットと対策を紹介します。

周囲の住宅と似たようなデザインになることがある

切妻屋根は、シンプルなデザインであるがゆえに飽きがこないメリットがある一方で、周囲の住宅と似たようなデザインになることがあります。

しかし、以下のような場所の設計を工夫することで切妻屋根でも個性を出せます。

  • ・屋根の勾配
  • ・軒の出の長さ
  • ・窓の配置

 

また、切妻屋根の家自体はシンプルでも庭、門柱などのデザインによりアクセントを加えることも切妻屋根で個性を出すポイントです。

例えば、以下の施工事例は、左右非対称の切妻屋根、焼杉の外壁などの工夫により個性的な外観に仕上がりました。

左右非対称の切妻屋根の施工事例

左右非対称の切妻屋根の施工事例|茨城|フォレストブレス

<施工事例>焼杉の外壁と薪ストーブの家

 

以下の記事では、焼杉の外壁についてくわしく紹介していますのでぜひ、ごらんください。

焼杉の外壁で後悔することはある?|メリット・耐用年数、施工事例などを紹介

妻側の外壁が劣化しやすい

妻側とは、棟に対して直角な側面のことを指し、屋根を伸ばしにくいため、日光や雨が外壁にあたりやすく劣化しやすいデメリットがあります。

以下のような対策を講じることで、外壁の劣化対策になります。

  • ・軒の出を長くする
  • ・ひさしを取り付ける

切妻屋根のメリット

切妻屋根のメリット|茨城|フォレストブレス

切妻屋根には、「機能性」「意匠性」「コスト」などたくさんのメリットがあります。

それぞれ見ていきましょう。

施工費用・維持管理費が抑えられる

シンプルな形状の切妻屋根は、他の屋根と比べて人件費・材料費などのコストを抑えられる傾向があります。

同様に、屋根の葺き替え、塗装など将来的なメンテナンスコストについても費用を抑えられるのがメリットです。

雨漏りが少ない

切妻屋根は、シンプルな構造であるため、建材同士の接合部分が少ないことから、雨漏りのリスクを軽減できます。

また、仮に雨漏りが発生した場合でも原因箇所を特定しやすいことも切妻屋根のメリットです。

小屋裏通気を取り入れやすい

快適に過ごせる住宅をつくるには、建物の換気が重要です。

切妻屋根は、小屋裏通気を取り入れやすいため、熱気や湿気がこもりやすい小屋裏の空間を適切に換気することができます。

また、切妻屋根は頂部が高くなるため、「小屋裏にロフトを設ける」「窓を配置する」など小屋裏のスペースを有効活用できるのもメリットです。

太陽光発電を導入しやすい

屋根形状が2方向に向いている切妻屋根は、屋根の両方向に太陽光パネルを設置できるため、太陽光発電を導入しやすいことがメリットです。

例えば、省エネ性、快適性などに配慮してサスティナブル住宅を検討中の方は、太陽光発電、地中熱利用、雨水利用システムなどを利用するのがおすすめです。

 

以下の記事では、サスティナブル住宅についてくわしく紹介していますのでぜひごらんください。

>“サスティナブル住宅”とは?環境に優しい住まいの条件について解説

多彩なデザインと調和しやすい

切妻屋根は、普及率も高く、日本の屋根の伝統的なデザインという印象がありますが、以下のような工夫をすることでさまざまなバリエーションのデザインになります。

  • ・軒の出幅
  • ・妻か桁のどちらを正面にするか
  • ・屋根の勾配
  • ・屋根材

 

例えば、軒の出を長くすれば落ち着いた印象になる一方で、軒の出を短くすることでモダンな外観になります。

このように、洋風・和風のどちらのデザインにもマッチすることが切妻屋根のメリットです。

切妻屋根の施工事例を紹介

切妻屋根の施工事例を紹介|茨城|フォレストブレス

一口に切妻屋根と言っても、屋根の勾配、建材などによりさまざまな印象の外観になります。

ここでは、切妻屋根の施工事例を紹介しますので、イメージを膨らませましょう。

太陽光発電を設置した切妻屋根の家

こちらは、切妻屋根の特徴を活かし、太陽光発電を導入した切妻屋根の住宅の施工事例です。

環境に配慮した機能性と外壁を板張りにしたナチュラルなデザイン性を兼ね備えた住宅に仕上がりました。

切妻屋根の施工事例を紹介|茨城|フォレストブレス

<施工事例>環境に配慮したゼロエネルギーの家

 

以下の記事では、こちらの事例のように外壁ガ板張りの家の特徴を紹介していますので、ぜひごらんください。

>外壁が板張りの家|木材の種類、メリット・デメリット、費用など解説

ナチュラルな外観が印象的な切妻屋根の家の施工事例

こちらは、ナチュラルな外観が印象的な切妻屋根の家の施工事例です。

1階はカラマツの板張り、2階は本漆喰仕上げにすることでナチュラルな外観に仕上がりました。

また、窓をバラバラに配置することで、意匠性の高い住宅を実現しました。

ナチュラルな外観が印象的な切妻屋根の家の施工事例|茨城|フォレストブレス

<施工事例>光や風を感じる家

シンプルな切妻屋根の平屋の施工事例

こちらは、シンプルなデザインが印象的な切妻屋根の平屋の施工事例です。

漆喰の外壁とシンプルな切妻屋根により、トレンドに左右されないデザインに仕上がりました。

シンプルな切妻屋根の平屋の施工事例|茨城|フォレストブレス

<施工事例>漆喰外壁のシンプルな平屋

蔵をモチーフにした切妻屋根の平屋の施工事例

こちらは蔵をモチーフにした切妻屋根の平屋の施工事例です。

日本の伝統である漆喰・土瓦・木を生かした和の家を実現しました。

蔵をモチーフにした切妻屋根の平屋の施工事例|茨城|フォレストブレス

<施工事例>蔵をモチーフにした家

 

フォレストブレスには、切妻屋根を取り入れた住宅の施工事例が他にもたくさんあります。ぜひ、ごらんください。

<施工事例>

切妻屋根の家を建てる際のポイント

切妻屋根の家を施工する際のポイント|茨城|フォレストブレス

切妻屋根の家の外観は、単調になりがちですが外観に工夫をすることで、素敵な切妻屋根の家に仕上がります。

ここでは、よりクオリティの高い切妻屋根の家を建てるためのポイントを紹介します。

屋根材にこだわる

切妻屋根は、屋根材により印象が大きく変わります。

代表的な素材として、瓦、スレート、ガルバリウム鋼板などがあり、それぞれ以下のような特徴があります。

種類 特徴
・耐久性が高い
・重量がある
スレート ・シンプルなデザイン
・軽量で施工が容易
ガルバリウム鋼板 ・耐久性が高い
・軽量
・防水性が高い

 

ご自身が目標とするデザインや予算に応じて、慎重に屋根材を検討しましょう。

外壁にアクセントを加える

切妻屋根は、普及率が高い形状であるため、周囲の住宅と似たようなデザインになりがちです。

例えば、以下の施工事例のように1階を板張りにすることで外観デザインのアクセントになり、個性的なデザインに仕上がります。

板張りがアクセントになった切妻屋根の家

<施工事例>音楽ルームのある家

軒の出を深くする

実用性を求めるのであれば、軒の出を深くすることで以下のようなメリットがあります。

  • ・日射熱を抑えられる
  • ・雨風から外壁を守れる
  • ・軒下空間を有効活用できる

 

また、軒の出が深いと「落ち着いた雰囲気」「高級感」などの印象を与える外観になることもメリットの1つです。

切妻屋根のメリット・デメリットについてのQ&A

切妻屋根のメリット・デメリットについてのQ&A|茨城|フォレストブレス

最後に、切妻屋根のメリット・デメリットについてよくいただく質問と回答を紹介します。

切妻、寄棟どちらがよいですか

屋根の形にはそれぞれ、メリット・デメリットがあるため一概にどの屋根形状がよいとは言えません。

寄棟のメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット

  • ・耐風性が高い
  • ・デザイン性が優れている

 

デメリット

  • ・維持管理費用がかかる
  • ・太陽光発電を導入しにくい
  • ・屋根裏スペースを確保しにくい

片流れ屋根にデメリットはありますか

片流れ屋根とは、1枚の屋根面が1方向に傾斜している屋根形状のことを指し、シンプルでスタイリッシュなデザインが人気ですが、以下のようなデメリットがあります。

  • ・屋根・外壁が劣化しやすい傾向がある
  • ・雨漏りしやすい傾向がある

 

片流れ屋根は、他の屋根形状と比較すると「雨どいが壊れやすい」「傾斜と反対側に水が流れると雨漏りしやすい」などの傾向があるため注意しましょう。

まとめ

切妻屋根のメリット・デメリットについて紹介しました。

「機能性」「意匠性」「コスト」など切妻屋根にはたくさんのメリットがあります。

ただし、「妻側の外壁が劣化しやすい」「周囲と似たようなデザインになりがち」などのデメリットがあるため、しっかりと対策を講じましょう。

今回紹介した情報が、マイホームに切妻屋根を取り入れることを検討中の方の参考になれば幸いです。

 

私たち"フォレストブレス”は、1934年に製材所として創業して以来培った知識と経験を活かして、快適で健康的な暮らしが実現できる住まいをご提案しております。

木材のプロとして、自然素材にこだわった事例を数多く手掛けていますので、お気軽にご相談ください。

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著者情報

渡辺 勉

渡辺 勉渡辺⽊材株式会社(フォレストブレス)代表取締役

⽊材会社として⻑年⽊に携わってきた経験を⽣かし、⾃然素材の家づくりを⾏っています。
アレルギーやアトピー、喘息の原因となる化学物質を含む接着剤を使用した合板・集成材、防蟻防腐剤注入土台、グラスウール、ビニールクロス、そして廃棄時有害なものは使いません。
⽊の特性を⾒極め、適材適所に活⽤できるノウハウを持ったわたしたちと本物の⽊の家をつくりませんか。

保有資格
  • 二級建築士

  • 茨城県木造住宅耐震診断士

  • 茨城県住宅耐震・リフォームアドバイザー

  • 福祉住環境コーディネーター

  • 一級エクステリアプランナー

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